2010年 03月 02日
シード考
私は普段はペレットを食べさせているが、それは日本のシードミックスはそれのみ与えると栄養失調になってしまう可能性が非常に高い、つまり完全食じゃないので、万が一を思ってペレットにしているに過ぎない。シード食に補助食は絶対必要で、それがですね、結構ワンパターン化するわけですよ。コマツナとホウレンソウとブロッコリのローテみたいな。だから栄養失調にならないように配合されたシードミックスがあれば、それが一番だと思っている。なんたって、鳥はペレットよりもずっと自然の穀物の方が好きなのだ。
でも、日本で販売されているシードミックスはヒエ、粟、キビにカナリーシード。ラブバだとそれにソバとかヒマワリとかサフラワーが入っている。でもでもでも、それだけじゃ足りないらしい。ペットショップは更にビタミン剤の追加をすすめているくらいだ。もっと内容がリッチなシードミックスはないのだろうか。
それじゃあペット産業のすすんでいる米国ではどうか?
小売店から探し出して、時にはメーカーを直撃してセレクトしたのは以下の3つ。グレードは人間の食用以上またはオーガニックのものだ。自分ちがボタンインコなので、以下主にラブバード用のシードミックスを選んだ。
1)Volkman
Avian Science Super Parrotlet Seed Mix
比較的大手らしくって割とどこにでも売っているようだ。
サフラワー、白粟、オーツ麦、ソバ、小さく砕いたトウモロコシ、黒ヒマワリ、カナリーシード、ヒマワリチップス、果実、砕いたピーナツ、ビタミン強化オーツ麦、人参チップス、麻の実、緑と赤のピーマン、ホウレンソウフレーク、オレンジオイル。
ビタミン強化がちょっと不明。おそらく酸化防止のビタミンEあたりじゃないだろうか。
緑黄色野菜の乾燥したものがたくさんはいっているのが特徴。
ぱっと見た所、主に入っているのは白粟で、ごくごく普通のシードミックスらしいところが日本人にもなじみやすいと思う。
2)Noah's Kingdom
こだわりのおじさん(お兄さん?)が店主の小さいメーカーのようで、店頭に在庫がほとんどなく客の注文を受けてからブレンドするという所。なので注文してから発送まで1週間から1ヶ月の時間を覚悟しなくちゃいけない。
特徴はタンパク質としてミツバチ花粉をブレンドしているところ。ラブバード用がなくって、セキセイ用を取り寄せた。ラブバードにはあとちょっとばかりヒマワリなどを追加したほうがよさそうだ。
ミツバチ花粉、カナリーシード、白粟、ニガーシード、ナタネ、ピーカン(ナッツ)スライス、アーモンドスライス、Pignolas(松の実?)、クルミスライス、ピスタチオ、カシューナッツスライス、ヘーゼルナッツスライス、ブラジルナッツスライス、ダイズスライス、乾燥リンゴ、人参、ココナッツ(シュレッド→細かく砕いたもの)、オレンジピール、ペピート ピース(エンドウ豆の1種)、緑と赤のピーマン、アニスシード、麻の実、ゴマ、バナナチップス、フラックスシード、オーツ麦、セロリの茎と葉の細かくしたもの、ホウレンソウフレーク、パセリーフレーク、キャラウェイシード、ポピーシード、赤粟、コーンフラワー(の1種のハーブに使われる品種)、赤クローバーの花、タンポポの葉、パパイヤの葉、カレンデュラ(キンセンカの1種でハーブに用いられる品種)、オーツ麦の茎、アルファルファの葉、ラズベリー、ペパーミントの葉、タイムの葉、ローズマリーの葉、アニスオイル
粗タンパク質15% (min)、粗脂質13% (min)、食物繊維7% (max)、水分、8% (max)
注)日本人にとってなじみのないものには ()内に注釈を入れました。
豊富なナッツ類や野菜、ハーブそしてハチミツ花粉が特徴。
いろんなものがいっぱいいっぱいで、すごく楽しそうというか、これでも脂質が13%で済んでいるんですから、ラブバならダイエット食品になりそうじゃないですか? なので、繁殖時や若鳥には別途、脂質やタンパク質を少し強化したほうがいいかもです。またはオカメインコ用があるので、そっちを使うのも1つの解決法です。
3)Good Stuff
完全オーガニックな飼料だけでブレンドされたシードミックス。こちらも品質管理上、小売店では在庫はない。注文を受けてから発注となるため、時間がかかる。今回は小型インコ用をセレクト。
乾燥Good Stuff特製鳥パン*(キヌア粉、スペルト麦粉(麦の原種)、ひよこ豆粉、フラックスシード粉、卵、レッドパームオイル(無精製パーム油でビタミン、カロチンが残っているため赤い色をしている)、オーツ麦、コーンミール、フリーズドライの果実と野菜、カボチャの種、ヒマワリ、シナモン、アルファルファ、ローズヒップ、タンポポの葉、ショウガ、ミツバチ花粉、酵母、ニンニク、ナツメグ、骨の粉(カルシウム粉))
乾燥スプラウト(ヒマワリ、リョクトウ、スペルト麦)、粟、カナリーシード、オートミール(圧ぺんしたオーツ麦)、大麦、キヌア、フラックス、サフラワー、サツマイモ、コロハ(豆の1種、スパイス)、アーモンド、挽き割りオーツ麦、
カムート麦(どうやら特定の小麦の商標らしい)、スペルト麦、ライ麦、アマランサス、サルビアの種(chia ハーブの1種)、カシューナッツ、ブルーベリー、ブロッコリ、ピーマン、唐辛子、エンドウ豆、ヒマワリ、人参、キャラウェイ、ゴマ、アニス、カボチャの種、麻の実、オレンジピール、ニンニク、アルファルファ、ブラジルナッツ、シナモン、ミツバチ花粉、Dulse(紅藻の1種)、タンポポの葉、ココナッツ、パクチョイ(中国野菜の1種 青菜)、ケール(キャベツの原種、キャベツよりずっと色が濃い)、ディル、コリアンダー、パセリ、ローズヒップ
注)
乾燥Good Stuff特製鳥パン* 見た目は乾燥して堅くなった茶色のパン。一般的なペレットよりもろく、爪などでぽろぽろ崩れる。
ここまでくると、えーっとシードどこ?? みたいな…。
もともと小型インコというから、オカメさん程度を想定しているのかもしれない。場合によっては粟などをブレンドしてもよさげな気もする。
当たり前だけど、鳥の種類、状態、年齢などで必要なカロリーや栄養が変わってくるので、そこは飼い主が責任を持って,餌の内容を見直すことが必要である。その上で、多くの種類の新鮮な野菜等を準備できない人にとっては上記のミックスシードはありがたいと思う。あと、やはりカルシウムとヨウ素がやや足りなさそうなので、それらを強化する飼料、イカ甲骨とかマヌア土とかも与えると安心かもしれない。
最後に個人輸入は個人の責任の上で行ってください。場合によっては開封による検疫などが行われます。関税や輸入規制にひっかかる食品も国によってはありますので、充分検討の上、購入するようお気をつけ下さいませ。
と、言う所でたいへんつかれたでしょうから、黄昏ずんだちゃんのダイカイキャクで和んでください。はへええ。
しかしー、これってゆうに1年持つくらい量があるよー。ふふふふ…
これからもどうぞよろしく
by dangobird
| 2010-03-02 23:01
| ボタンインコ