2009年 10月 05日
愛鳥塾 in 福岡 れぽーと#1
要点だけしぼってます。他にもたくさんのエピソードがあり、笑って時にはしんみりして、とても楽しい講演でした。次回、機会があったらぜひ参加してみてください。
講演 松本壯志(TSUBASA)
テーマ:「愛鳥と楽しく暮らす知恵」
なぜ問題行動を鳥が起こすのか、そのメカニズムと各種解決手法を紹介。
1)問題行動を起こす可能性のある鳥は成長期によって段階的に兆候が見られる。
雛から幼鳥期 →第一次反抗期 特定の人に愛着、強く噛むようになる など
若鳥から成鳥 →性成熟にともなう第二次反抗期 特定の人以外には攻撃、人見知り、鳥見知り、大きな鳴き声など
要因
飼い主の立場から
鳥をしかる時にオーバーアクション(ほめかたがおとなしい)
大きい鳴き声や抜けた羽に反応
噛まれるとひどく叱る
鳥の立場から
大きい声をあげたり、羽を抜くと飼い主が反応する
噛むと飼い主が反応する
おとなしくしていると誰も注目してくれない
ネガティブな行動に強く飼い主が反応する→ネガティブな行動が強化
注)ほとんどの飼い主が朝、ケージを見て羽が多量に抜けていれば驚くものだが、鳥自身よりも先に羽が抜けていることに飼い主が驚くと(注目すると)、鳥が「羽が抜けていると飼い主が喜ぶ」と学習してしまい、毛引き誘引となる、というエピソードに目からウロコ! そうだよね〜、と納得。羽が抜けていようが、ハゲができていようが、鳥の前では平然と振る舞う事が重要。驚くのは別室(鳥から見えないところ)でするべき、という松本氏の話に爆笑しました。
2)問題行動の解決法 または予防法
iフォージング
食餌をするのに多くの時間がかかるように工夫する
→適度な運動と緊張感
たとえば 果実野菜はなるべく大きなまま串にさしたり、あるいは隠したり
食器をかえる 食器の位置をかえる などなるべく食べにくくする
餌のない時間をつくる
→中型から大型は半日食べなくてもよい 食餌は朝晩2回 昼間は充分に運動を
小型鳥は夜間餌箱をとりはずすなど
野生の鳥は餌を探し食べることに一日のほとんどの時間をついやす。飼い鳥はその点、上げ膳据え膳でなんの苦労もなく餌を食べられ、余暇をもてあますことになる。無駄鳴きや毛引きよりも餌を探し食べることが楽しいことを学習させる。鳥本来の生活にちかづけてやること。
iiコンタクトコール
鳥は鳴く事でコミュニケーションを計る生き物である。
鳥が鳴いているということは何かを要求していることである。この要求をを飼い主が理解できないときに、鳥はフラストレーションを感じ問題行動へと発展しやすい。
なぜ鳥が鳴くのかを原因を考えること。
鳥とのコミュニケーションとして地鳴きを飼い主がマネしてやると鳥が安心する
注)ボタンインコに向かって『ぴきゃ』とか『ぴひゃ』っとか言うんですね? うははは。
iii ポジティブレインフォースメント
ポジティブな行動をした時にこそ、おおげさなくらい声をあげてアクションしてほめてやること。ご褒美をやるのが効果的。
また行動を起こした直後にほめること。
ネガティブな行動をしたときは逆に黙って無視。
正しい人とのコミュニケーション方法を学べなかったことが問題行動となる。鳥にも社会性を身につけさせることが重要。
なるべく多くの鳥(特に同種の鳥が有効)や人間に会わせ触れ合わせること。狭い世界しか知らないと攻撃的になりやすい。
→リスクとしてケガをする、病気がうつる可能性など
<どういう生活が鳥にとって幸せなのか、考えてみよう。>
最後に、ご自身の病のせいで飼い鳥を手放さざるを得ない飼い主さんのエピソードに一同涙ぐむ。鳥の健康はもちろん、飼い主さんご自身も充分に健康に気をつけてくださいとのこと。飼い主あっての鳥さんですものね。
これからもどうぞよろしく
by dangobird
| 2009-10-05 21:12
| ボタンインコ